虹色のラブレター
「とりあえず……お風呂入る?」
千鶴は部屋の真ん中にある、予想以上に大きくてふかふかなベッドの上で、三角座りをしていた。
僕はそのベッドの隣のソファーに座ってくつろいでいた。
『そうだね、じゃ俺は後でいいよ』
「ほんと?」
『うん』
千鶴はベッドの上に立ち上がり、そのクッションを利用してピョンと飛び降りた。
そして、「私が入ってる途中に入ってきたりしちゃ駄目だよ?」と言いながらバスルームの方に歩いていった。
『は、入らないよ!!』
千鶴はバスルームのドアノブに手を掛けて、こっちを見た。
「ほんとに?」
僕は恥ずかしくて、彼女から目を逸らした。
『入りません』
「智、顔赤いよー」
千鶴はひやかすように言った。
僕はますます恥ずかしくなった。
『わかったから早く行けって』
「はいはい、じゃ行ってきまーす」
千鶴のおかげで余計な想像をしてしまった。
やっと落ち着いてきたのに、僕はまた落ち着いていられなくなった。
彼女がお風呂に入ってる間、僕の心臓は忙しく激しい音を鳴らし続けていた。