誰にも内緒の溺愛旦那様
「ん?何?俺の顔なんかついてる?」
「あ、いえ」
「じゃ、行こっか」
「は、はいっ」
車で走って10分もかからずに、
タワーマンションが見えてきて、駐車場に入っていった。
「うわぁ……」
「家は、特別だから、貯金ほとんど使ったんだ。車とかは移動しかないから、金を使う意味が見いだせなくて」
「すごいですね………あたしこんなとこに一人でいたら……」
寂しさに押し潰されると思います、なんて言えなかった。
あの家だって、ただただ暗闇にあたしを引きずり込んで……。
「──柚。」
「はっはい…」
「俺いるから。大丈夫だよ」
ぎゅって、左手を握ってくれた。
「はい……」