ドリーミィ✡ マジカリア
その時、カランと乾いた音がした。
振り向くと、そこには丸くて小さい何かが落ちていた。
それはコンパクトの様でもあり、スノードームの様に表面だけまるくなっている。
艶々光る硝子の様な表面の奥には、きらきら反射する、眩いばかりの宝石が埋め込まれていた。
その宝石は花をかたどっていて、鮮やかなオレンジ色をしている。
硝子の様なまるい表面の周りは金で縁取られていて、側面には、淡いオレンジのパールの様な小さくて丸い宝石がずらりと囲んでいた。
背面には、周りのパールと同じ色の大きなリボンが着いていて、上の方に小さな金のティアラの様な物が着いている。
それは、スノードームとコンパクトが合わさった物に大きなリボンと大きな宝石が着いた様な、見たことのない、不思議な物だった。
「えっと、マリア先輩。これ…落としました?」
「……っ!?」
マリア先輩の綺麗な顔が見たことのない位引きつった。
「……マリア先輩?」
「もう、マリアお姉さんったら、コネクトリムキーを落とすなんて。もっと大切にしないと」
気がつくと背後にはまだ年端もいかない二人の幼女が立っていた。
双子なのか、顔は見分けのつかないくらいそっくりだ。
1人は腰近くまである灰色っぽい水色のウェーブがかかった髪をハーフツインお団子にしている。
もう1人は同じく灰色がかった水色の髪をツインお団子にしている。
共通点は2つ。
どちらも長い前髪で1人は右目を、もう1人は左目をアイシールドの如く隠している事。
もう1つは二人とも同じ服を着ている事で、白いポンチョの下に淡い水色のフリルワンピを来ていて、靴は水色と白のブーツサンダルだ。