僕があの子を好きになっても良いですか?
「今は近くを探しているけど…
もしかしたら森の中とか入ったのかも…」
「森の中って…
入ったら駄目だって言われていたじゃない?」
「そう!
だから入るとは思えないけど…」
万が一入ってしまっていたら…大変だ
「どうしたの?」
「萌っ!
白羽くんがいなくなったんだって!」
「嘘っ!?」
「あたし森の中探してくる
萌は柿沢くんと合流していて?」
「森の中って…危なくない?
1人で大丈夫なの?」
「平気っ!
すぐに戻ってくるよ」
あたしは森の中へ走り出した
大丈夫
1本道だから…大丈夫
だけどあたしは忘れていた
「マズい…
あたしって…極度の方向音痴だ…」
気がついた頃には
木が鬱蒼と生い茂る道を歩いていた