BLUE‐PRINCE
「大丈夫だ、百合。何でもねぇよ」
女の子の頭をポンポンと撫で、男の人は女の人に目を向ける。
「可愛いでしょ、俺の娘。3人姉妹なんすけど、末っ子で。俺と同じ、金髪碧眼なんですよ」
「そ、そうなんですか……」
男の人が持つ異様なオーラに、女の人たちは何も言えないようで。
たじたじ状態だ。
「よく、『染めてるんですか?』って聞かれるんすけど、んなわけって感じですよね。中には決めつけて説教してくる輩もいて…。ひどいと思いません?」
笑顔で言う男の人の言葉に、2人組はうんうんと頷いた。
……引き攣った笑顔を浮かべながら。
「やっぱ、そうですよね。ところで……」
男の人の目が、僕と奏多に向けられた。
「あなたのお子さんも、それ、地毛ですよね?」
「え?…あ、はい」
いきなり「地毛」と言い当てられ、戸惑いながらも返事を返す。
男の人は笑いながら頷いた。
「やっぱり。アンタにそっくりの男に、昔会ったことがあるんで」
「それって…もしかして……」
僕の父さんですか、と聞こうとすると。
『保護者の皆様、新入生のお子さんがたは、速やかに校内へお入りください』
校内放送が流れ、言葉がかき消されてしまった。