BLUE‐PRINCE
懐かしい校舎に入ると、あの頃と変わらない風景が広がっていた。
20年前、母さんに連れられて来たこの校舎。
何もかもが、初めてだった。
緊張して大変だった。
奏多も…きっと、緊張しているんだろうな……
「パパ、はやくいこー!」
……どうやらそんなことはないらしい。
誰に似たのか、かなり度胸があるみたいだ。
バシバシと僕の肩を叩いて「早く」とせがむ奏多に苦笑しながら奏多を下ろす。
走らないようしっかりと手を繋ぐと、奏多は楽しそうな顔で僕を見上げた。
「あっちみたいだよ!いこう!」
「うん、行こう」
なぜか奏多が僕を引っ張るようにして歩き、『いちねんせいのみなさん』と書かれた教室の前にたどり着いた。
隣の教室が、保護者控え室らしい。
「保護者の方は、こちらへどうぞー」
近くに立っている先生に促され、奏多は僕の手を離した。
「じゃあね、パパ!僕がんばる!」
「ちゃんと見てるから」
「うん、ぜったいだよ!」