Bu-KIYOびんぼう ~幼なじみと不器用な約束~
こんな…人だった?


吸い込まれそうな目。

目と同色の真っ黒い髪。

笑い上戸なのに、簡単には開きそうにない口元。

緩めたタイの奥に見える骨ばった首筋。



「タっくんて呼ぶの、もう変みたい…」

自分の声がかすれてる。


タッくんが目の色を和らげた。

「タケルって呼んでみる?」


悲しくもないのに、涙がこぼれた。


「タケルくん…」

「うん」


タケルくんの親指が、私の目尻を拭った。

「泣かれるとツライ」

「ごめんね…自分でも分からない」

「それ、似合うよ」


見つめられているだけなのに、全身が引き寄せられる。


「お前は綺麗だな…」




ガッシャァァァァァァァッン!!!



声も出なかった。



な、なに…?

とっさに引き寄せられたタケルくんの胸の中から、顔を上げた。


ガラスが…破裂していた。

耳障りな音を立てて、パラパラとガラスが崩れ落ちる。
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