キミの首輪に、赤い糸を。
「あー、なんか懐かしい感覚!」

「いやいや、今日の朝までいたんだからね」

「まぁそうなんだけどー...でも、なんか今日でここを出るんだなぁって思うと寂しかったし」


真白の言葉に、私は少し笑ってしまう。

だって...。


「私も、ちょっとは寂しかったかなー」

「あははっ、和咲ってツンデレだなぁー。僕と同じ気持ちのくせにー」


だって、すごくすごく、寂しかったんだから。

同じ気持ちってことはさ、真白も?

真白も、すごくすごく寂しかったの?


「...ほら、同じ気持ちでしょ?」


...細かいことは、考えなくていいや。
寂しかったのに変わりはないし、お互いにお互いが少し必要になったってことだし。


「うん。そうかも」


それでいいんだよ、多分。

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