不思議なこの世界(仮)




「なんとも信じ難い話……それじゃあお主らは異世界から飛ばされてきたというのか」




私たちは小さくコクンと頷いた。じいは長いあごひげを手ぐしでとかしながら、しばし考えていた。




「部屋は狭くてもいいか?」
「えっ……」
「帰る場所がないんじゃろ?」



じいは私たちに優しい笑顔を見せてくれた。



「「じい〜〜〜!!!」」
「これこれ、抱きつくではない!」



私たちは嬉しくて、思わずじいに抱きついた。じいは照れ臭そうに手足をばたつかせた。




「ガイヤはああいうが、わしはお主らが姫様を殺そうとはとうてい信じられん」
「ねえ、ガイヤって……」
「ガイヤは姫様が生まれた時からずっとお付きとして生きてきたのじゃ」




私たちは、部屋まで案内してくれるじいの後を追う。もう外はすっかり暗くなっていた。




「ガイヤの家系は代々、この王族のお付きをしておる。まだ、あれで17歳なのじゃから立派なものよ……」
「えっ、私たちと同い年なの!?」
「み、見えない……」



私たちはてっきり、年上だと思っていた。あんなに大人っぽくて17歳とは。同じクラスの男子たちとは大違いだ。





「姫様もガイヤには何でも話していたのじゃが、今回ばかりはガイヤにもわからないみたいじゃ。もうわしらにはどうすることも出来ない……」
「相当身勝手なお姫様ね!」
「ちょっ、ちょっと、さえちゃん」




さえちゃんは何も考えて発言していないのだろう。私は急いでさえちゃんを止めた。





「ほほっ、さえ殿はずばり言いますな」




じいが笑ってくれたから良かった。










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