不思議なこの世界(仮)





「さ、今日はここで休みなされ」
「ひ、広い……」



案内された部屋は、狭いといいながらもとても広かった。私の部屋の倍以上ある。さすが、お城。私とさえちゃんは慣れない部屋にたじろんだ。




「さえちゃん……寝た?」
「うんうん」




私たちは一つのベッドに二人で寝ていた。一人だと不安でいっぱいになりそうだったから。
それでも、私はなかなか寝付けなかった。さえちゃんもやはり寝付けていなかった。

もう、元の世界に戻れないのかな……。
ずっと本の中で生きることになるのかな。

なんて考えてたら、さえちゃんは私の手を握ってくれた。私が安心できるようにだろう。さえちゃんの手は暖かくて、とても安心できた。




「大丈夫、きっと帰れるよ」
「うん」




そうして夜は更けていった。




< 16 / 22 >

この作品をシェア

pagetop