不思議なこの世界(仮)
「さ、今日はここで休みなされ」
「ひ、広い……」
案内された部屋は、狭いといいながらもとても広かった。私の部屋の倍以上ある。さすが、お城。私とさえちゃんは慣れない部屋にたじろんだ。
「さえちゃん……寝た?」
「うんうん」
私たちは一つのベッドに二人で寝ていた。一人だと不安でいっぱいになりそうだったから。
それでも、私はなかなか寝付けなかった。さえちゃんもやはり寝付けていなかった。
もう、元の世界に戻れないのかな……。
ずっと本の中で生きることになるのかな。
なんて考えてたら、さえちゃんは私の手を握ってくれた。私が安心できるようにだろう。さえちゃんの手は暖かくて、とても安心できた。
「大丈夫、きっと帰れるよ」
「うん」
そうして夜は更けていった。