不思議なこの世界(仮)
「いちご、ごめんっ!」
あははと笑いながら、さえちゃんは手を合わせて言ってきた。やっとの事でさえちゃんを起こすことに成功した私は、疲労困憊だった。
ここまで寝起きが悪いとは思ってもなかった。
「あっ……」
「姫様、おはようございます」
私たち三人は、廊下で姫様とガイヤにばったり出くわした。姫様の様子は相変わらず不機嫌。
そりゃそうか……まだ怒ってるに違いない
姫様よりもやっかいだったのが、ガイヤだ。ガイヤは冷たい視線で私たちを睨む。
「「姫様、おはようございます」」
私たちはじいの真似をして挨拶もするも、やはり無視されてしまった。姫様はスタスタとどこかに歩いていってしまった。
「お前ら、まだ居たのか……出てけと……」
「ガイヤ、わしはお二人がどうも悪者には見えないのじゃ」
「じい……あなたには失望致しました」
ガイヤは姫様の後を追った。さえちゃんは消えてくガイヤにべーっとする。
「すまぬな……お二人とも……」
「じいが謝ることはないよ!」
「そうだよ!じいはこんなに私たちに良くしてくれて……!」
必死にフォローする私たちに、じいは優しい笑顔を向けてくれた。
私たちが強制的に城から追い出されないのも、じいのお陰に違いない。じいはこの城のかなりの決定権を持っているのだと思った。