鬼社長のお気に入り!?
う、なんかゴミ片付けに行きづらい感じ……だよね。今行かない方がいいかな。そう思い、仕事の続きをしてからにしようと私は踵を返した。
「杉野さん、桐生電機から転職って……僕らのように既存でいるデザイナーにとっては厄介な存在だけどね」
え……? 厄介……? どういう事――?
自分の名前を聞いて私は思わず立ち止まってしまった。立ち聞きなんて趣味の悪いことはしたくなかったが、足がどうしても動かなかった。
「まぁ、そんなこと言わないでくださいよ。あれはあれでいい拾い物だと思っているし、今後彼女がどう成長していくか興味がある」
「けど、桐生電機って言ったら……八神さんにとっても因縁のある会社じゃないのかな?」
「桐生電機……ね、名前を聞くだけでも反吐が出るな」
「だったらどうして彼女を――」
いったいなんの話しをしているのか理解できない。拾い物? 因縁? 私はぐるぐると頭の中を駆け巡る八神さんと加納さんの会話に立ち尽くすしかなかった。
「杉野さん、桐生電機から転職って……僕らのように既存でいるデザイナーにとっては厄介な存在だけどね」
え……? 厄介……? どういう事――?
自分の名前を聞いて私は思わず立ち止まってしまった。立ち聞きなんて趣味の悪いことはしたくなかったが、足がどうしても動かなかった。
「まぁ、そんなこと言わないでくださいよ。あれはあれでいい拾い物だと思っているし、今後彼女がどう成長していくか興味がある」
「けど、桐生電機って言ったら……八神さんにとっても因縁のある会社じゃないのかな?」
「桐生電機……ね、名前を聞くだけでも反吐が出るな」
「だったらどうして彼女を――」
いったいなんの話しをしているのか理解できない。拾い物? 因縁? 私はぐるぐると頭の中を駆け巡る八神さんと加納さんの会話に立ち尽くすしかなかった。