鬼社長のお気に入り!?
「八神さん!?」


 八神さんを揺さぶると、力なく腕がパタリと座っている腿から落ちた。


「……う、ん」


「八神さん!! しっかりしてください!」


 事務所にまだ残っている誰かを呼ぼうと立ち上がったその時だった。スカートの裾が引っ張られる感じがして振り向くと、うっすら目をあけた八神さんと目が合った。


「八神さん? どこか痛みますか? 救急車――」


「……うるさいぞお前」


「……へ?」


 八神さんはきょとんとしている私を一瞥すると、俯いた額に手のひらをあてがって首を振った。


「やばい、爆睡してた」


「ば、ばくす……い?」


 はぁぁ!? 爆睡!? なにそれ!! 人がせっかく心配して来たのにぃ~。
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