鬼社長のお気に入り!?
「あはは、なんだ、結構詳しいところまで知ってるんだ。八神さんから聞いたの?」
「はい」
「へぇ、八神さんがそんなことを君に教えるなんて、信用されてるんだね。そのファイル、桐生に盗まれたデータを復元したものなんだ。俺らもまさかデータが盗まれてるなんて知らなくて、いざ発表しようって時に桐生に先越されちまった」
加納さんは自嘲するように小さく笑った。それが悲しくて胸がチクリと痛む。
「そんな……自分たちで作ったものなのに、先越されてもプロジェクトは続けられなかったんですか?」
「続けようと思えば続けられたかな、けど……すでに世の中に出たものと同じようなものを作るわけにはいかなかったんだよ、今では同じようなジャンルの会社が増えてきて他社の製品に似たものを堂々と商品化するなんて珍しいことじゃない。けど、十年前は厳しくてね、桐生電機のコピーだって叩かれて、会社が潰れた原因はそういったことで客に買い避けられたからだって思ってる」
加納さんの話しを聞いていると、桐生電機に勤めていた時に自分のデザインを桐生さんにうまいこと利用されていた過去を思い出す。だから八神さんや加納さんの苦しみは痛いほどわかる。
「はい」
「へぇ、八神さんがそんなことを君に教えるなんて、信用されてるんだね。そのファイル、桐生に盗まれたデータを復元したものなんだ。俺らもまさかデータが盗まれてるなんて知らなくて、いざ発表しようって時に桐生に先越されちまった」
加納さんは自嘲するように小さく笑った。それが悲しくて胸がチクリと痛む。
「そんな……自分たちで作ったものなのに、先越されてもプロジェクトは続けられなかったんですか?」
「続けようと思えば続けられたかな、けど……すでに世の中に出たものと同じようなものを作るわけにはいかなかったんだよ、今では同じようなジャンルの会社が増えてきて他社の製品に似たものを堂々と商品化するなんて珍しいことじゃない。けど、十年前は厳しくてね、桐生電機のコピーだって叩かれて、会社が潰れた原因はそういったことで客に買い避けられたからだって思ってる」
加納さんの話しを聞いていると、桐生電機に勤めていた時に自分のデザインを桐生さんにうまいこと利用されていた過去を思い出す。だから八神さんや加納さんの苦しみは痛いほどわかる。