海の底の君へ。―天国の君へ―


【 紫夏 side 】









真っ暗な世界に放り投げられた。


全身痛いもののどうにか上半身を起こす。





「ここ…どこだろ?」





「紫夏…、やっときたんだね。」





「ッッッ…!?」





「そんなに驚かないでよ。」





彼……いや、





「まっ…まーくん……」





私はガクガクと震えていた。


──怖い怖い怖い怖い怖い怖い。


息が吸えない。


落ち着けない。





「ねぇ、紫夏ちゃん。


なんで……僕を沈めたの?


自分だけ生きてて、楽しい?」





まーくんはニヤリと笑って続けた。





「ねぇ、覚えてる?


まさか覚えてないなんて言わないよね?


僕は、君によって突き落…」


「黙ってっっっ!!!!!!!!」





私は言葉を遮った。


方が上下に揺れる。


私は力いっぱい光のある方に走った。


走って走って走って…


やっと見えた…その時に聞こえた。





────また…そうやって逃げるのかよ…







その言葉は私の頭の中で何度も…




反響した……
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