蜜愛フラストレーション
しかし、松木さんはさらに怒りを滾らせてこちらに近づいてくる。
後ずさりながら、今度こそ外へ出ようと背を向けた瞬間、再び腕を取られた。
「いやっ!った、いっ」
ぎりぎりと音が聞こえそうなほどの力に、私の顔は痛みと絶望に染まる。
——優斗、優斗……油断してごめんなさい……。もう、無理だよ……。
血走った眼の彼に無理やり腕を引かれていくが、とてもその力に抗えず。
彼が大きなテーブルの前で立ち止まると、私の両肩をそこへドン!と強く押しつけた。
起き上がろうとする間もなく、両腕を捕らえられ、片手で頭上に纏められてしまった。
後頭部と背中には先ほど以上の痛みを感じ、浮き上がった足をバタつかせるだけ。
起き上がることも叶わない力で組み敷いた相手を前に、ただ絶望の涙が流れ落ちていく。
「……もぅ、やめ、てっ」
振り絞った声も、あまりに弱々しくて。諦めていないのに、恐怖に心を支配されるのを感じた。
こちらを見下ろす松木さんの口角がニヤリ、と上がった刹那。近づいてきた彼の舌が首筋をぺろりと舐め、背筋に嫌悪感が走った。
ぶわり、と涙腺が一層刺激され、声にならない声が漏れる。
「あれ?萌ちゃんって着やせするタイプだったんだ」
「やめて……やぁっ!」
遠慮なく伸びてきた手が胸に触れて。身体を捩ろうとしてもその手から逃れられない。