bitter and sweet-主任と主任とそれから、私-
昨夜マンションに帰って、夜眠る直前になって、朝のインターホンの事を思い出すと、気味が悪くて、その日はなんだか寝つけず、ウトウトしながら朝六時半の目覚まし時計の音とともに身体を起こした。
インターホンが気にならないようにと、テレビの音量をいつもよりも大きくして、シャワーを浴びる。
いつもはそんな時間がないけれど、今日は朝食も食べずにドライヤーで髪の毛を乾かしていた。
なにかしらの音があった方が気がまぎれそうで、ドライヤーも一番強い風量にしていたけれど、やっぱりどこか頭の片隅では玄関のインターホンが気になって仕方がなかった。
そして今朝もやっぱりインターホンが鳴らされる。
ピンポーン。
でも今日は、怖くて声が出せないでいた。
恐怖で何故かドライヤーの電源も切ってしまい、インターホンの音だけが耳に残る。
すると
ピンポーン。
今日は、2回目のインターホンが鳴らされた。
恐怖で声は出せなかったけれど、その音をかき消すかのように私はドライヤーの風量を最大にした。
玄関の真横にある洗面所でドライヤーのスイッチを入れたので、その音は外に聞こえていたのだろうか、インターホンはそれ以上ならなかった。