bitter and sweet-主任と主任とそれから、私-
月曜、朝7時。
俺は、自社ビルの地下駐車場に車を停めた。
主任以上、いわゆる管理職以上のみが駐車を許されている地下駐車場。
今日は久々に晴れたのだが、気温が上がりそうだったので、こういう時はこの駐車場の存在がありがたい。
「普通なら、第二駐車場だもんな。」
車から降りながら、思っていたことが言葉になって呟いてしまう。
第二駐車場は、社員寮の裏にある立体駐車場である。
立体駐車場から自社ビルまで歩いたら徒歩10分はかかってしまう。そのため、社員のほとんどは社員寮になっているマンションの前を抜け道代わりに利用している。
それでも徒歩5分以上はかかってしまうため、暑い日には汗だく、雨の日にはびしょ濡れで出勤してくる社員も少なくはない。
車から降りて、エレベーターに向かっていると、ふと駐車場の方から人の気配を感じた。
ふとそちらの方を向くと、唯野さんが車の中で電話している姿が目に入ってきた。