bitter and sweet-主任と主任とそれから、私-

結局、夕飯は郊外に出来た話題のラーメン店に1人で来ていた。


濃厚な豚骨スープが俺を体を満たしていく。

書店で買いたかった自己啓発の本を購入し、時間を見ると既に21時前。


俺が会社に戻ると、駐車場の警備員のおじさんが

「いつもご苦労様です」
とねぎらってくれる。


既婚者の多い企画広報課で、この時間は誰もいないと思って戻ってみたら、珍しく人の気配がする。


「お疲れ様です、相変わらずですね、本郷さん、こんな誰もいない時間に。」


俺をこの部署でサン付けで呼ぶのはただ一人、唯野さんだ。


唯野さんに嫌味を言われ、小さく会釈して、睨んでみると、唯野さんはわざとらしく肩をすくめた。

唯野さんは退社準備をしているようで、書類を片付けていた。


俺は気にしないふりをして、自席に座りパソコンを立ち上げる。

俺が退社後に何通かメールが届いていたようで内容を確認していると、唯野さんは帰宅準備が整ったようで、エレベーターに向かって歩いて行った。

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