青い春の中を、きみと一緒に。
でも、同時に考える。
「綱引きにしか出ないんだ?」と言ったときの彼女の空気が一変した本当の理由って、運動が苦手だからってだけだろうか、と。
ガバリと起き上がり、さながら探偵のように改めてノリセンから押し付けられた紙を眺める。
「小原さんと鎌田さんはバドミントンと……やっぱり綱引きだ。となると、紺野さんはバドミントンには無理だけど、必然的に友達と同じ競技に手を上げるよな。……ん、バドミントン?」
そういえばLHRのとき、みんなどうやって友達同士で同じ競技に出る相談をしていたっけ。
つい先ほどの教室を思い起こしてみる。
入学して2ヵ月足らず、今の席順は出席番号順。
誰だって得意な種目や気心の知れた友達と一緒に競技に出たいと考えるのは、普通のこと。
席が離れていても、同じ部活に入っていたり中学からの友達だったりしている人は、「どれにするー?」とか「サッカーがいい」「中学のときバスケだったじゃん」などとコンタクトを取り合って出る種目を選んでいて。
クラス委員が立候補を取るために黒板に種目の一覧を書いた直後の、各々が相談モードに突入したことで一気に沸いた教室は、隣の席の人の声も聞き取れないくらいの騒がしさだった。