青い春の中を、きみと一緒に。
小原さんと鎌田さんは、紺野さんと同じ列の前のほうに前後で席が並んでいる。
紺野さんの席は後方の位置。
あの場合、小原さんや鎌田さんと出る競技の相談をするには、前方の席の2人が後ろを向いて紺野さんとコンタクトを取る必要があったのではないだろうかと思う。
俺はすぐに前の席の太一に捕まり「バスケとソフトに出るべ」と誘われ、拒否権すらなく強引に決められたけど……もしかして紺野さん、2人に何に出ようかって相談されなかった?
「え、そういうこと……? 友達でしょ?」
口に出して言った瞬間、想像でしかなかった“もしかして”がカチッとはまった。
紺野さんは2人がどの競技に出るか分からなくて不安なまま、綱引きに手を上げたんだ。
こっちを向いてくれるのを待っていたんだ。
でも当の本人たちはバドミントンに手を上げてしまって、定員が2人だからもう無理で……。
なんだよそれ、俺だって普通に傷つくよ。
「彼女の友達にこんな言い方したくないけど、裏切られた気分になるよな、実際……」
あとで「なんの競技に出るの?」なんて普通の顔で聞かれでもしたら、どんな顔で、どんなふうに答えたらいいか一瞬頭が真っ白になる。