青い春の中を、きみと一緒に。
気づかないふりをしたほうが良かったんだろうか、そっとしておくのが良かったんだろうか、それとも、今から追いかけて無理やりにでも話を聞き出すべきなんだろうか……。
骨まで浸蝕していくような鈍い胸の痛みを覚えつつ、頭の中で様々な憶測が飛び交う。
俺は一体、何がしたかったんだろうか。
紺野さんに辛い思いをさせてまで、踏み込んでいっていい部分なんてあったんだろうか……。
「ははっ、ノリセンにやり直しさせられても、きっともう紺野さんには手伝ってもらえないな」
机の上の、紺野さんが丁寧に色付けしていったメンバー表を眺めながら自嘲気味に呟く。
彼女の中の触れられたくないナイーブな部分に土足で踏み込んでいったんだ、たぶんこれは、ずっと避けられて終わるパターンだ。
それからしばらくは、教室で一人、たった数十分で終わった恋と自分の力の無さに呆然としていたけれど、だんだんと現実に戻った俺は、荷物をまとめて教室をあとにし、メンバー表をノリセンに提出すると、その足で部活に向かった。
予想に反してノリセンは顧問に俺が遅れる旨を伝えていたようで、部活に合流するなり「今日は災難だったな」と一言声をかけてもらったものの、当然、心は一向に晴れなかった。