青い春の中を、きみと一緒に。
3人の会話から推測すると、バドミントン女子はすでに敗退しているようで、経験者がどうのと話す小原さんと鎌田さんに次いで、紺野さんが2人にねぎらいの言葉を口にしている。
優しい彼女のこと、今言ったことも本心からの言葉だったのだろうと思う。
けれど俺には逆に“私の気持ちに気づいて”という紺野さんの切実なSOSに聞こえて、思わず箸をぎゅっと握りしめてしまった。
紺野さんは寂しいんだ、どうして俺より一緒にいる時間が長い小原さんや鎌田さんのほうが、そのことに気づいてやれないんだよ。
悔しくて、白米が喉を通らない。
「圭太……?」
「……お?」
「箸止まってるけど、どした?」
「いや、雨止まねーなーと思ってただけ」
「そうだな。こりゃ中止かな」
そこで上野に顔を覗き込まれ、それ以上は紺野さんらの会話を盗み聞くことは叶わなくなった。
再び窓の外を眺める上野に倣ってそちらを見ながら、俺は「んあー」と微妙な返事をする。
「なんだよ圭太、じいさんみてーだな」と言ってケタケタ笑う上野に「うっせ!」と荒く返しつつ、俺は心で悪態をつく。
……何が青天だよ、天気予報のバカ。