青い春の中を、きみと一緒に。
さっきも話に出た、紺野さんの友達の小原真優さんと鎌田沙知さんは揃ってバドミントンに出るようで、2人の定員だから紺野さんの名前がないのは仕方がないことだけど、もっとほかの競技に出てもよさげなモンだと思う。
……のは、俺が彼女の運動する姿をたくさん見たいという下心ゆえのことだけれども。
そんなことを思いながら返事を待っていると、けれどそこで彼女の纏う空気が一瞬にして張りつめた。
何の気なしに言ったつもりだったし、せっかくの体育祭なんだから楽しもうよと思っての発言だったけど、今までの柔らかな空気とは明らかに違うそのギャップに、しばし言葉を失う。
と。
「……うん、高橋くんの言う通りなんだけど、あたし、あんまり運動神経よくないから、みんなに迷惑かけたくなくて綱引きにしたんだ」
どこか寂しそうな声色で、紺野さんが言う。
本人は平静を装っているつもりかもしれないけれど、いくら誤魔化そうとしたって、好きな子の変化だ、どうしても分かってしまう。
何かあったんだ、彼女が寂しいと思うことが。
でも、どういう聞き方をしたらいい?
変に聞いて困らせてしまっては、お互いに後味が悪いし、かといって気になるのは誤魔化しようがないし……何か上手い方法はないだろうか。