新社会人の私と不機嫌な若頭


涼介さんは時間通りに迎えに来た


涼介さんは翔子さんに
バシバシ背中を叩かれ怒られていた


「あんたねぇ、私の娘を泣かせるなんていい度胸だよっ。次は無いよっ」


その言葉は熱くなるものがあった


「うるせーな、わかってるばばぁ」


面倒くさそうな顔をして言う
ってか、ばばぁって無いでしょ


「行くぞ」


そう言って私の肩に手を回す涼介さん


『私のお母さんにばばぁって何?』


怒った口調で言えば、涼介さんはビックリして、目がオドオドしている


「……わ、悪かった。お袋、またな…」


そんな涼介さんに翔子さんは大笑い
私も可笑しくて笑ってしまった


「ちっ……杏奈、帰るぞ」


翔子さんに手を振ると
翔子さんには頑張れってジェスチャーしてくれたので、私も同じジェスチャーをして別れた
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