新社会人の私と不機嫌な若頭

的中



それからも、誰かに見られている感じがして少し恐怖を感じていた


涼介さんに相談したらいいのかもしれない
けど、仕事が忙しいのも知っている
だから、尚更言えない



「……ん?起こしたか」


仕事から帰ってきた涼介さん
組の仕事を終えて帰ってくるのは
いつも夜中の2時過ぎ


『大丈夫……』


涼介さんは組の仕事をして帰ってきた時は
必ずすぐお風呂に入る


それは多分、嫌な臭いがついてるからだろう


涼介さんがベットへと入ってくる
いつもは私を抱きしめてくれるけど
今日は私から抱きついた


「…どうした?」


自分から抱きつくなんて滅多にしない
だから驚くのも無理はない


『涼介さん……何かわからない。わからないけど……怖いよ』


何かが襲ってくるようで怖かった
いつも誰かに見られている恐怖


「…っ?何があった?どうした?」


涼介さんの焦っているのがわかる
だって、私がこんな風になることは
今までに無かった
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