新社会人の私と不機嫌な若頭
『すみません、帰りにコンビニ寄って貰えますか?』
明日の朝の牛乳が無かった
うっかり忘れていた
『すぐ、戻ります』
そう言ってコンビニへ入る
牛乳を手に取り、レジへ向かう途中
デザートコーナーに誘惑され
買っちゃおうかなっと陳列棚を見ていた
その時……視線を感じた
いつもの……嫌な視線
その視線に気がつき、横を見ると
いつも私を見張っている
黒いパーカーに黒いフードを被った男が私の横に立っていた
え……?
やばいかもと感じて
その場から逃げようとした時
「忠告だ、岸谷涼介から離れろ」
……なに?
どういうこと?
そう思っていたら、その男はすぐコンビニから出て行ってしまった
忠告?
それは……私が危険ってこと?
涼介さんから離れる?
どういうことか
全く理解が出来ない……
涼介さんに今日、話そうと決めていたのに、やっぱり言えなかった
だって……絶対何かが起きる
いや、もしかしたら
もう起きているのかもしれない。