新社会人の私と不機嫌な若頭



『すみません、帰りにコンビニ寄って貰えますか?』


明日の朝の牛乳が無かった
うっかり忘れていた


『すぐ、戻ります』


そう言ってコンビニへ入る
牛乳を手に取り、レジへ向かう途中
デザートコーナーに誘惑され
買っちゃおうかなっと陳列棚を見ていた


その時……視線を感じた
いつもの……嫌な視線
その視線に気がつき、横を見ると
いつも私を見張っている
黒いパーカーに黒いフードを被った男が私の横に立っていた


え……?
やばいかもと感じて
その場から逃げようとした時


「忠告だ、岸谷涼介から離れろ」


……なに?
どういうこと?
そう思っていたら、その男はすぐコンビニから出て行ってしまった


忠告?
それは……私が危険ってこと?
涼介さんから離れる?


どういうことか
全く理解が出来ない……


涼介さんに今日、話そうと決めていたのに、やっぱり言えなかった

だって……絶対何かが起きる
いや、もしかしたら
もう起きているのかもしれない。
< 56 / 149 >

この作品をシェア

pagetop