甘々王子にユウワクされて。



* 。☆ . * . : . + * : ゜+ 。



文化祭3日前。



2年9組実行委員に言い渡された仕事は、フィーリングカップルのリボンの準備だった。


全校生徒、900人分のリボンを、きれいなリボン結びに見えるよう縫い合わせて、結び目をボタンで飾る。


ボタンは白黒2種類、同じ色と柄のリボンで一つずつになるように。


それを2人でやるとなると……膨大な作業量だ。



「ごめんねっ! もっとはやくにリボン注文したかったんだけど、いろんなリボンをちょっとずつの発注だったから時間かかっちゃって……。ごめんあたし仕事他にあるからそっち行くね!?」


「いえ、大丈夫ですよ! 行ってらっしゃい」



走りながらやってきて、数十秒でリボンの結び方を説明して走って去って行った楓さん。


……本当にいつか倒れてしまわないか心配だ。




作業用に、と用意された特別教室。


普通の教室の半分ほどの広さのそこに、高槻くんと二人きりになってしまう。


ほどよい距離感がわからなくて、2つほど彼から離れた席に座った。


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