甘々王子にユウワクされて。
無言の中作業を続けて10分ほど。
「……キミは大丈夫なの」
「えっ!?」
本当に唐突に声をかけてきた高槻くん。
驚いて手を止めてしまう。
「文芸部のほう。出なくていいの?」
あぁ、そういうことか。
心配してくれたんだ。
「大丈夫です。もう自分の分は終わりましたから……展示とかも部の子がわたしの分もやってくれると言ってくれて」
「ふぅん。展示するんだ」
「はい、今年のテーマは"学校"で、いろんな場所がモチーフになっているので……そのモチーフの場所付近に展示する予定です」
興味を示してくれたことに驚く。
高槻くんも、だいぶ話しやすくなった気がする。