甘々王子にユウワクされて。



* 。☆ . * . : . + * : ゜+ 。



翌朝。


文化祭1日目。



「おはようございます」



赤の他人にも挨拶をしないといけないというストレスに耐えつつ、リボンを配布する。


女の子の髪型がいつもより全体的に派手なのはきっと気のせいではない。


わたしはというと、当然いつものようにストレートでつまらない髪の毛をただ下ろしているだけ。



「おはようございます。フィーリングカップル用のリボンです。
 左胸につけて今日1日お過ごしください。
 詳しくはこちらのプリントをお読みください」




今日何度口にしたか分からない台詞を淡々と言う。


隣では高槻くんも同じように、死んだような目をして淡々とクラスと番号を聞いて名簿にチェックを入れている。



高槻くんも苦手そうだもんなぁ、こういう人と話すようなことは。


学校で一番不適切な2人がこの仕事に就いた気がする。



そう思って、もう1時間近くこの作業を繰り返してきた。


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