甘々王子にユウワクされて。
「……なんであんな失礼なことしたんですか」
昨日まではすぐにお手製のテキストを取り出して勉強を始めたけれど、今日はそうはいかない。
テキストの入った鞄を開けることもしないできつい口調で問う。
「……だって結羽。あいつのこと好きでしょ」
ストローに唇をつけたまま、拗ねたような上目遣いで言ってくる木林くん。
まさかの発言に、顔が赤くなるのがわかった。
「な、なに言って……! 先輩にむかってあいつとか言わないでください!」
「結羽、顔真っ赤。わかりやすすぎ」
「……っ!」
意地になって手をつけていなかったアイスティーを引き寄せ、ガムシロップを入れる時間すら惜しんで咽を冷やす。
氷がからんと音を立てた。