ベビーフェイスと甘い嘘

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朝日勤を終えてスマホを見るとLINEが入っていた。

『店長と相沢の『親睦』を見守るように!』

九嶋くんからのちょっとお節介なLINEに吹き出してしまう。お客さんの間で二人は付き合っていると噂になっていて、直喜もその話題で初花ちゃんのことを度々からかっていた。


そう言えば「帰れ!」と追い返した日から直喜に会っていない。結局短冊は飾りに来たのかな……

仕事の合間に何となくチェックしたりしていたけど、大きな笹には百枚近くの短冊が飾られていて、直喜が願い事を飾ったのかどうか、とうとう見つけることができなかった。

……ってか、何でこんなに気にしてるんだか。

でも、ほんとにまずいことを書いていたら困る。……困るから気にしてるだけ。それだけなんだから。

……確認しなきゃいけないから、初花ちゃんの短冊回収作業は手伝ったほうがいいのかもしれない。


お昼過ぎだし眠ってるかな……と思いながらも、九嶋くんのLINEに返信をする。


『了解。二人が『親睦』して『親密』になれるように見守ってきます』


付き合う……まではいかなくても、もうちょっと二人には普通に接して欲しかった。

店長の嫌みに毎回初花ちゃんが噛みついて、まるで大人と子どものケンカのようにぎゃんぎゃん言い合っているけど、二人はなんだかんだで気が合っているように見えるから。
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