一生続く恋をしよう。
廊下を走る。


ヒールの音がうるさい。


なんならもう、靴なんか脱いで裸足で走りたいくらい。


私は勢いよく事務所のドアを開ける。


運よく事務所には比呂人しかいなかった。



一瞬驚いた顔をした比呂人は、私の表情を見て、なぜか悲しそうに笑った。


「………聞いたんだ。奈々。」



「比呂人……パリに行くってホント?」


押さえきれなかった涙が頬をつたう。


お願い。


『ありえねぇ。』



って言って。



「………本当だよ。」


「うそ!」


「嘘じゃない。2ヶ月後にはパリ支社に行く事になってる。」


「なんでっ!?なんでもっと早く!!」


そこまで言った時、事務所に近づいてくる女子社員の笑い声が聞こえた。


「奈々。とりあえず帰ったらちゃんと話すから。」


私は事務所を飛び出す。



そして、誰もいない廊下で一人しゃがみこむ。



比呂人は、パリへ行く。


2ヶ月後に。





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