イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)
文房具がある所に向かうと
睦月君は、クレヨンを2個手に取る。
そして私に差し出してきた。
「青と黒のクレヨン。
もうすぐ無くなる」と言いながら
「あ、うん。分かったわ」
私は、そう言うとクレヨンを受け取った。
なんだ、無くなりそうだったから
欲しかっただけか。
レジに向かいクレヨンの代金を払うと
小さな袋に入れてくれた。
その袋を受け取り睦月君に渡した。
「はい。どーぞ」
「……ありがとう」
ボソッと言うとその袋を受け取る。
「さて出ようか?」
買ったことだし。
するとコクりと頷いた。
結局分からないままだった。
手を繋ぎながらお店を出ると睦月君が
「……プレゼント。これでいいよ」
そう言ってきた。
えっ!?
プレゼント……これでいいって。
「こんな安いのなんて気にしなくてもいいのよ?
もっと高いのねだってくれてもいいのだから。
プレゼントだって
まだサンタさんから貰えるんだし」
焦りながら無茶苦茶な事を言った。
すると
「お姉ちゃん……無理しなくてもいいよ。
探すの大変でしょ?」
そう言うではないか。
それは……!?
まさか、全部お見通しってこと……?
彼の発言に驚かされた。