イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)

窓際で静かに読書なんか読んでいたら
きっとあそこだけ違う空間に思えてくるだろう。

見た目は、ロック系だけど

そういう姿もよく似合いそうだ。
いいなぁー私も先生と同級生になりたかった。

すると浜野さんが

「でさ、普段は…面倒くさがって
人と関わらないくせに
文化祭や体育祭とかイベントになると
率先して手伝うんだよな。
やり方が気にいらんとか理由つけて
素直ではないだろ?でしかも
人の事を観察していて足らない部分を
フォローしてくれるくせに恋愛に関しては、
鈍くてさー」

思い出すたびに笑い出した。

先生…らしいわ。

失礼ながらそう思った。
素直ではないけど…本当は、面倒みがよく優しい。

そして、ちょっと恋愛に鈍感な所とか
今と変わらない。

フッと見てみるといつの間にか
睦月君もお皿拾いを手伝ってくれていた。

しかし、よく見ると
お皿の破片が擦れたのか手に怪我をしていた。

「あ、睦月君!!
大変…怪我しているじゃない!?
お手伝いは、いいから手当てしなくちゃあ」

慌てて睦月君の所に駆け寄った。

ソファーの所に連れて行き消毒をしてあげる。

そして、睦月君の小さな指に
絆創膏を貼ってあげた。
2ヵ所も切れて血が出ていた。

「これで、よし。貼れたわよ」

「……ありがとう」

不思議そうに指を見ながら
お礼を言ってくれた。

小さい子には、ガラスの破片を触ったり
踏んで怪我をしないように見ておかないと
いけないのに。

うっかり目を離して怪我をさせてしまった。
情けない…先生に何て言おう。

すると浜野さんが

「おーい。皿の片付け終わったぞ。
どうだ?手当て終わったか?」

そう言いながらこちらに来た。

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