*°春夏タチバナ*°
【冬羽side】
あんまり二人に干渉しないようにしようって
昨日秋くんと話し合ったけど
春翔くんのあまりの怒りっぷりに、流石に秋くんが止めに入った
正直私もなんで昨日夏那ちゃんは由くんに
抱きついたのかとか知りたかったからね…
「お前がそうやって責めるように夏那に言うから夏那が何も言えなくなるんだろ?
感情のままじゃなくて、もう少し考えろって」
秋くんが春翔くんの腕をつかみながら言うと
春翔くんは秋くんの手を振り払った
「お前みたいにできれば苦労しねーよ!
初めてなんだよ、こうやって彼女が誰かといてムカつくのは!」
そっか…
春翔くんは遊びで付き合ってばかりだったもんね
と、春翔くんは一瞬秋くんをみて
次に夏那ちゃんを見ると
フッと、笑った
「知ってるか?この学校で俺と秋、どっちがモテてるか」
突然投げかけられた質問に
私達3人はキョトンとする
「答えは秋だよ
俺は荒っぽくて振り方も酷いからな
秋は優しいし、でも期待させることはしねーし
最高の男だよ」
「……お前急に何言い出してんの?」
本当に急に言われたことに、秋くんもどう返していいかわからない様子
私と夏那ちゃんも困っていると……
「それだけじゃねーよ?」
そう、突然聞きなれない声が聞こえてきた