絶叫脱出ゲーム~奴隷部屋カラ今スグ逃ゲロ~①
発砲される危険はないにしても、危険すぎる。


優也さんを止めようとした時、優也さんはスッと手を伸ばして昭代さんの首に触れたのだ。


その行為にどんな意味があるのかわからなくて、あたしは戸惑う。


「大丈夫、まだ生きてる」


「じゃ、じゃぁ今の内に……!」


「あぁ」


優也さんはあたしが立っている場所まで戻り、間合いを取った。


昭代さんへ向けて真っ直ぐ銃口を向ける。


「耳を塞いでおいて」


「は、はい!」


あたしは両手で耳をふさぎ、そして目を閉じた。


そして次の瞬間……バン!!と大きな音が鳴り響き、周囲の鏡が振動によって粉々に砕け散った。


「きゃぁ!」


あたしは思わず悲鳴を上げ、その場にしゃがみ込む。


「大丈夫か?」


すぐに優也さんの手が伸びて来て、立ち上がらせてくれた。


床には鏡の破片が無数に散らばり、優也さんの向こうには血に染まった昭代さんと、血だまりが見えた。


「見るな! 早く、出口へ急ごう」


優也さんにそう言われ、あたしは震える足をひきずるようにしてなんとか歩き出したのだった……。
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