純恋イケメンガールを好きになる!





「あ、芦谷……?」



昇降口前まで来たところで、芦谷の足は止まった。



「…………おれは。」


「え……?」



「おれは、純恋先輩のためなら何だってできる。」



ヤンデレですか。





「んっ……!」



柔らかくて、包み込むような温かさ。


この感触は、前に1度味わった。



そう、文化祭のあの日……何年ぶりかに涙をこぼした日。



「好きです。」



一体それは、何度目の告白だろうか。



「あ、俺……っ。」



〝俺も〟


その言葉が、無意識に唇からこぼれそうになったのを、何とか引き止める。



好きだよ……芦谷。


俺だって、芦谷が好きだ。



誰にも、芦谷を渡したくない。



だけど


「ごめん。」



まだ……



「っ、……分かってます。先輩が、俺をただの後輩としか思ってないことなんて…………。」


「ちがうっ!!」



まだ、言えないんだ。



勝手かもしれないけど……。



「返事は……もう少し、待ってくれないか?」



全てを終わらせてから、俺は


おまえに想いを伝えたい。





< 245 / 259 >

この作品をシェア

pagetop