空に浮かぶ虹、アスファルトに浮かぶ虹
遠く、消えていく音
炭酸の抜けたコーラを開けた時のような、間の抜けた音がした。その音は、晴の原チャからしている音だった。
「あれ、エンジンかからない・・・。」
いくらキックしても、間が抜けた音がするだけで、軽いエンジン音は聞こえてこない。
「なんでだ?」
しゃがみ込んで、エンジンを覗き込むものの、晴にはさっぱりわからなかった。
「まずいなぁ。学校、遅刻しちゃうよ。」
仕方なく晴は、事務所に戻った。
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