イジワル同居人は御曹司!?
「同期…ね?」

桜井は不満気に目を細める。

「俺は藤田が同期だから今日誘った訳じゃないんだけど?」

「う、うん」

口説かれ慣れてない私はこうゆう時どう返していいか解らない。

間が持たず手酌でグラスにドクドクとワインを注ぐ。

「藤田はさ、今日一緒に食事に来てくれたのは俺が同期だから?」

桜井の真剣な表情でジッと私を見つめる。

「よ、良くわかんないや」…何て言ったらいいのか。

こうゆう時って皆どうしてるんだろう?

帰ったらAmazonで恋愛how to 本を買おうと心に誓った。

数時間後ーーー

ワインを飲み過ぎてすっかり酔っ払ってしまった。

店を出ると上機嫌のまま千鳥足で駅へと向かう。

「お姉さん、カラオケいかがすかー」

途中で客引きに声を掛けられる。

「ええ?!カラオケ?最近全然行ってないー!」

部屋空いてるんで、と言われてフラフラと客引きの後に着いて行こうとすると、桜井に腕を掴まれた。

「ありがとう、お兄さん。でも今日は帰る」

桜井は有無も言わさぬ口調でお断りすると、私の腰に手を回しその場から強制的に連れ去った。

「何よう、桜井ったら。折角カラオケ行きたかったのにー」

私は不満気に言うと桜井の頭をペシペシ叩く。

「藤田、案外酒癖悪いのな」

桜井は呆れ顔だ。

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