イジワル同居人は御曹司!?
「奏…やっぱりそうだったのか…?そう言う事だったのか?」

ジジイは顔面蒼白になっている。

ずっと結婚しない俺にそうゆう疑惑を抱いていたのは、何となく人づてに聞いてはいた。

「ああ、期待に添えず悪かったな。ひ孫の顔も見せられそうもない」

よし、上手くいった。

俺は心の中でガッツポーズを作る。

「何言ってるの?お兄ちゃん」

しかし、思わぬ所に伏兵が潜んでいた。

歩がニッコリと凄みを効かせた笑顔を向けてくる。

味方につければ心強いが、敵に回すとなかなか手怖い。

「だって今、お兄ちゃん、女の人と一緒に住んでいるじゃない」

ええ!と会場が一斉にザワつく。

「しかも私の同期なの。お爺ちゃんも知ってるでしょ?藤田紗英」

歩はニッコリと艶やかな笑みを浮かべる。

ジジイの目が一気にキラキラと輝きだした。

「この間経営会議で発表してた女子か?」

「しかもエレベーターでもあったじゃなーい」

おお、おおと言ってジジイは感慨深そうに何度も大きく頷いた。

「あら!奏!あなたいつの間に同棲なんて。ちゃんとあちらのご両親にはご挨拶に行ってるの?」

母親までこんなことを言い出す始末。

…最悪だ。
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