イジワル同居人は御曹司!?
久しぶりの我が家

…っていっても奏さんと歩の家だけど。

私は手を引かれタクシーから降りて行く。

勢いでついてきちゃったけど、どうしよう。

さり気なく上着をひっぱり下着をチェックする。

幸運にも奏さんが以前にチョイスしたピンクと黒のやつだった。

最後にその手の行為に及んだのはどれくらい前だっただろう。

ふと記憶を巡らせて、年月をカウントすると片手じゃ足りなかった。

別に一緒に帰って来たからって、そうゆう行為をするとは限らないよね。

自分に言い聞かせて平静を装う。

扉を開けて中に入ると、トテトテと足音が聞こえ、茶とら柄の猫がお出迎えしてくれる。

「か…可愛い…何この生き物」

「猫だ。知らないのか?」

奏さんは眉根を寄せて言う。

いや…それは知ってるけどさ。奏さんは相変わらず天然だ。

猫は私を大きな瞳で見上げるとニャウンと鳴いて挨拶してくれた。

「名前は何て言うんですか?」

「花子だ」

奏さんが無表情のまま教えてくれる。

「こんにちはハナちゃん」私はかがんで首元にそっと手を伸ばす。

ハナちゃんのリアルファーはフンワリ柔らかくて暖かい。

しかし奏さんが小動物を飼うなんて…

「私がいなくて本当に寂しかったんですね」

思わずシミジミと言ってしまった。
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