イジワル同居人は御曹司!?
「今日は遅いのか?」

「はい。同期会なんです。歩は用事があって来ませんが」

「へえ、頑張れよ」

奏さんは含みのある笑みを浮かべた。

私は鼻の頭に皺を寄せ「いってきます」と言うと、肩をいからせて家を出る。

癪だけど、私の片思いはメガネにスッカリバレているらしい。


「いいじゃないっすか、藤田さん」

出社するとゆうぽんが早速私の席にやって来た。

「ちょっと若作りかなあ、とも思ったんだけど」私は照れてはにかむ。

いやいや、いいですよ、なあんてゆうぽんが真剣な顔で言うので私も満更じゃない気分になってきた。

「桜井さんの評判も上々だと思います」

ゆうぽんが思いも寄らぬこと口にしたので思わず顔が赤くなる。

「別に桜井は関係ないんだけど…」

「今日の飲み会もバッチリです」

ゆうぽんはグッと親指を立てた。

どうやら私の片思いは後輩にもばれてたらしい。
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