イジワル同居人は御曹司!?
一次会は一旦お開きとなり、居酒屋からゾロゾロと出て行く。

「二次会はカラオケ行くぞー」

誰かが大きな声で招集をかける。

「藤田はどうする?」近くにいた桜井に声を掛けられる。

両サイドをガッツリ固めた受付嬢たちがチラリと私に視線を向けてくる。

うわ…お肌の張りが半端ない。

受付嬢たちの陶器のようなすべすべのお肌を見て、先ほど鏡で見た自分の疲れた顔を思い出す。

ゆうぽんからもらったスカートを履いて、自分はまだまだイケるんじゃないかって気になっていたけど、本物の若い子達を目の当たりにすると歴然としたその差に愕然とする。

きっと今私がはいているお花のスカートも受付嬢たちの方が何倍も似合うんだろう。

今日も受付嬢たちはヒラヒラとした色鮮やかなワンピースを着ていて花のように可憐だ。

この子達と桜井を巡って対等に張り合うなんて絶対無理。

闘うまえから戦意喪失する。

「私は疲れたから帰るね」

「そっか、今週は忙しそうだったもんな」

私は笑顔を取り繕うとこっくり頷いた。

「また来週」

やっぱりね。口先だけでも引き止められることはない。

「お疲れ」

私はみんなに挨拶すると駅へと向かうべく踵を返す。

楽しそうな笑い声が背後から聞こえて来た。

歩だったら…歩だったら桜井も引き止めていたのかな。

思わずそんな卑屈な事を考えてしまいそうになり、慌てて首をブンブンと横に振る。

今日はいて来たミニスカートもなんだか気合が空回りしたみたいで余計に私を惨めな気分にさせた。
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