イジワル同居人は御曹司!?
「ログの抽出の方はどんな感じでしょうか」

「システムへ依頼しています。2週間ほどでご用意出来るかと」

二週間?!と言って奏さんの視線が鋭くなる。

条件反射的にビクリと身体が強張った。

「やっぱり10日…くらいですかねぇ」恐ろしくて私は曖昧に言葉を濁す。

「御社のシステムから抽出するだけ!なのに何故そんな時間がかかるのでしょうねぇ」

口調は穏やかだが眼鏡の奥の瞳はやっぱり鋭い。

「なんでもシステムが繁忙期らしくって」私は言い訳がましいことを言ってみる。

「来週のミーティングまでには用意出来そうですか?」

ねぇ、私今10日かかるって言ったよね?ちゃんと聞いてた?

来週のミーティングって言ったら5営業日しかないじゃん!

…なぁんて言える訳もなく「調整します」と小さな声で答えた。

「ではデータの納品方法につきましてはこちらから追って指定させていただきます」

奏さんは爽やかな笑顔でゴリ押す。

私は突っぱねられる訳もなく「はい…」と小声で返事をすると俯いた。
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