イジワル同居人は御曹司!?
緊張のミーティングが終わり、ホッと胸をなでおろす。

まぁ、納期を短縮するようシステム企画部を詰める、という仕事が増えたけどな。

私はフッと自嘲気味に笑う。

奏さんは直ぐには帰らず桜井と何やら話しこんでいるようだ。

のろのろプロジェクターを片づけていると「藤田さん」と小泉青年に声を掛けられる。

「今日の夜って一緒にいらっしゃるんですか?」

「は?」

私は何の事だか解らずに首を傾げた。

「あれ、羽瀬さんから何も聞いてないですか」

「特には何も…」

ふうん、と言って小泉氏は顎に手を当てて何やら思惑する。

「すみません、今のは忘れてください。私の勘違いでした」

小泉青年は二コリと笑顔で取り繕う。

「はぁ」私は腑抜けた返事をする。

この後って何かあったんだろうか。

私には関係ないけどね。

小泉氏は何事もなかったようにパソコンを再び片付け始めた。
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