GREEN DAYS~緑の日々~
 洸と夏穂は初めてあった時の場所の河原の土手に座っていた。遠くでは祭りの準備が進められている。

「お前、何とかって奴と祭りに行かねーのかよ」

「何とか?、ああ国人」

「カレシなんだろ」

「カレシじゃないよ」

「そうかな」

「何で」

「あいつ、いい奴だぜ。思いやりだらけの」

夏穂は口を尖らせた。

「お前はいいな」

「何が」

「皆に心配して貰ってよ」

「…ねえ」

「ん?」

「蜉蝣っているじゃん」

「蜉蝣」

「一日しか生きられないんだって」

「へー」

「あたしもそうだったら良かったな」

洸は眉をしかめた。夏穂は綺麗でこんなにも若く輝いている。なのにどうしてそんなに悲しい事を言うのだろう。

「おい」

「何」

「祭り、一緒に行ってやろうか」

夏穂はわざとイントネーションを崩して答えた。

「恩着せガマしい」

洸は苦笑した。そして夏穂が何か手に持っている事に気がついた。

「何持ってんだよ」

夏穂は手に持っていたポスターを丸めたまま洸に渡した。洸は半身を起こしポスターを広げた。

「アルルカン。くれるのか」

夏穂は聞こえない振りをしている。

「アルルカン、アルルカンか。いい響きだな」

洸は少しだけ目を閉じた。夏穂は洸の意外な反応に少し戸惑った。洸はそのポスターをじっと見つめている。夏穂は立ち上がった。

「かーえろっと」

「なあ」

「ん?」

「俺達もポスター撮らないか」

「ポスター?」

「ポスター」

夏穂は首を捻った。

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