GREEN DAYS~緑の日々~
国人の名前をクラス・メイト達が叫んでいる。じき折り返しだというのにペースは落ち続けたままである。夏穂は優美と共に声が枯れそうになるまで国人の名を叫び続けた。

 夏穂はずっと国人を見つめていた。国人と初めて会ったのはいつの日の事だったろう。

遠い昔、まだ赤いランドセルを背負っていた頃、色が黒くて泳ぎの上手い幼なじみがいた。いつも自分の事を一番に心配してくれる少年がいた。だが、もう夏穂も国人も小さかった子供ではない。お互いがそれに気が付いた時には、ただ戸惑いとせつなさがあった。恋心?、いや、恋心。自分の恋する心は今どこにあるんだろう。誰に向けられているんだろう。恋心は…。

 

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