心温【短編】完
その顔は夢に出てきた女の子そっくりだったのだ。
途端に涙がボロボロこぼれだす。慌てて顔を隠すが涙が止まらない。
「な、んだこれ。ごめん、泣くつもりなんてないんだけど…」
拭っても拭っても涙は落ちてきた。
女の子からの反応がないことを不思議に思い、にじむ視界を向けるとその子も泣いていた。
「やっと、やっと見つけた…。ふふ、やっぱり泣いてた」
そう言うとぎゅっと抱きついてきた。その温かさが、その声が懐かしくてまた涙がこぼれる。そして一気にその時のことを思い出した。