お前、可愛すぎてムカつく。


「よかったね彩ちゃん」


え、いやいや!よくない!


二人っきりなんて、なに話せばいーのかわかんないし、それなら一人の方が気楽だよ!



「私…一人で帰れるから大丈夫!」


「え、いーよ送るから」



ようやく顔を上げた桐谷くんは、私のことをまっすぐに見つめている。



「いい!ほんと気にしなくてイーから!!じゃ、またね!?」



「あ、ちょっと!」



二人に手を振り、急ぎ足…というか小走りでその場を去った。


二人とも友達としては良い人そうだし、みんなで遊んだりするのは構わないけど…二人っきりとか絶対無理!



改札口に入ろうとした時、突然後ろから腕を掴まれた。


驚いて振り返ると…


そこには少し息を切らした桐谷くんがいた。


「足…速いな」


ハァハァいいながら笑っている。

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